駅前にあるわけでもなく、
通りががりの人が偶然立ち寄っていく場所でもない。
もし行くならば、そこを目的地として、わざわざ行かなければならないお店。

    果ての果てまで行ってみないか?

札幌駅から地下鉄南北線に乗り込み、果て…
つまり、終点の「真駒内駅」まで行ってみる。

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真駒内駅は地下ではなく、地上シェルターの中に駅のホームがある。
階段を降りて改札口を出たら目的地は目の前…
なわけはなく、バスに乗り換える。
南バス待合室の矢印に従い進んで行く。

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ひたすら真っすぐ…

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突き当たったら外に出る。
ちなみに、北海道の冬は寒い。
当たり前だが、相当寒い。
それなりの服装で行くことをオススメする。

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4番乗り場「定山渓線」の列に並び、定山渓温泉方面行のバスに乗る。
このまま温泉まで行ってしまいたい衝動に駆られるが、そこはガマン、ガマン。
雪道をひたすら揺られて約25分。

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簾舞団地…
これ、「みすまいだんち」と読みます。
読めないかもしれませんが、人に聞くときに「何とか団地」と聞くわけにも行かないので、一応覚えておいてくださいね。

簾舞団地のバス停から最寄りの信号を渡り、少し戻るような感じで歩いてみてください。

すると…
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果ての果てへの入口に辿り着くことが出来ます。

大昔、狩りに出かけた先で、弱った動物が木の実や皮を食べて元気になったのを見た男がいたのさ。
薬も病院もない時代。愛しかなかったのさ。
病気になった家族に、何とか良くなって欲しい一心から、
同じものを食べさせた。
これがスパイスのはじまり。
男の名はカラバト、その妻がサリサリさ。

カラバトに会いに来てみた。 
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“カラバトカリー”と書かれているから、カレーのお店なのだとわかります。
ただ単に、「カラバト」だけだったら…

サリサリを経験しているのだから、何の躊躇もなくお店の扉を開けます。

「いらっしゃいませ、どうぞ空いてる席へ…」

こちらのお店も、席に座れば自動的にスリーコースセットが…
というわけではなく、一つの設問に答えなければいけない。

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黙って座れば自動的に「スリーコースセット」が出てくるサリサリに対して、
こちらカラバトでは、カレーのボリュームを選ぶことが出来るのです。

並盛 950円
中盛 1,150円
大盛 1,400円

果ての果てまで来ると、値段が少しお安くなっている…

こう書いてあるのを私の脳は、勝手に以下のように解釈したのである。

少なめ 950円
普通盛 1,150円
大盛  1,400円


「すみません、中盛をお願いします。」
しっかり普通に楽しみたい、折角のカラバトカリー。

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昭和な雰囲気と少し中東な雰囲気がいい感じで融和する店内。
サリサリカリーにも同じような雰囲気が流れていたような気がする。
ここは、先代が最初にお店をはじめた場所なのだとか。

そういえば、横浜のサリサリカリーのお店の前には札幌ナンバーの車がオブジェで置かれている。
やっとここに辿り着いた…というような感じで。

さて、
辿り着いたといえば…
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出来上がってきました、念願のカラバトカリー。
ホロホロに煮込まれたチキンカレーがお皿の半分を覆い尽くす。
見た感じは、サリサリカリーのそれとそっくり!
(って、元は同じお店だから当然か。)

でも、でも唯一決定的に違うところがあるのです。
それは…

驚きのボリューム!
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でも、同行していただいた方の並盛は、少しだけボリュームがある感じ。
『中盛=普通の量』というのは完全に思い違いで、
中盛普通のお店の大盛 、というのが正解。

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スリーコースセットと言う名前は付かないけれど、 きくらげが乗っかったサラダは、カラバトでも自動的に付いてきます。

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旨味がギュッと凝縮されてかなり美味い!
当然といえば当然だが、サリサリとほぼ同じ味わい。

ほぼ…

というのは、違いが確かにあるのだ。
オイリーな感じは、カラバトのほうが抑えられているような感じで、
シャープな味わいはカラバトのほうが強い。

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カレーをそのまま食べるのと、ごはんと合わせて食べるのとでは、その性格が全くと行っていいほどに変化するのも面白い。
カレー単体でももちろん美味しいのだが、ごはんと合わせるとその味わいに膨らみがグンと出るのである。
テイクアウトの提案にあるように、フランスパンと合わせても好相性なのが頷ける。
(実際に、サリサリのルーをテイクアウトしてフランスパンと合わせたのだが、抜群に美味い!)

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オイリーな部分って、避けて通られる傾向にあることが多いと思うが、
ここのカレーに関しては別物。
これをしっかりとごはんに絡めれて食べれば、しっかりと旨味を感じることが出来るのである。

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食後にはチャイも提供していただける。
「スリーコースセット」とは謳っていないが、内容はほぼ同じ。
札幌の中心部から少し距離はあるが、来てよかったと思える逸品に出会える。

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食べ終わったあと舌に味が残らないでしょう。
このカリーも、どこの誰が考えついたってものじゃないのさ。
初めてなのどこか懐かしい。
人間の本能が覚えているんだろうね。

また、そう遠くないうちに横浜に帰ってサリサリに行ってみよう!
カラバトの想いを忘れてしまわないうちに…。
 



【カラバトカリー】
住 所:札幌市南区藤野2条12丁目 6−1    MAP
電 話:011-596-1117
営業時間:11:30〜20:30 
煙 草:禁煙
定休日:水・日
駐車場:あり




※定休日等、変更になっている場合がありますので、必ず事前に確認してください。


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