先日、日本酒と料理のマリアージュの話をさせて頂きました。
素晴らしいお酒は、それ単体でも充分に美味しいです。
よく、酒のみの話をたとえるなら、升酒の角に塩をひとつまみ。
それだけで酒を飲みすすんでゆく。
そんな話聞いたことがありますよね。
あれは、せっかくの美味しい酒の味が邪魔されないように、塩だけで呑むって話だと思うのですが・・・。
でも、お酒単体で飲むよりも、料理を合わせることによって、
そのお酒の持っている実力が、それまでの何倍にも膨らむとしたら・・・。
それ、気になりませんか?
今回は日本酒じゃなくって、ワインの話です。
先日、素晴らしいワインを美味しい料理共に頂く機会がありました。
「何処のレストランで?」
レストランじゃなくって、酒屋さんのテイスティングルームで。
いえ、酒屋さんと表現するのは、ある意味間違っているかもしれません。

普通の酒屋さんのような商品は無かったりもします。
でも、普通の酒屋さんにはないお酒がたくさんあります。
ヨーロッパ諸国で売り切れてしまって、なかなか日本に入ってこない本物のワイン。
本物の日本酒を造る蔵の日本酒をプロデュースして、作るオリジナルの日本酒。
香りと味わいが全然違う本物ビール。
そんなワクワクするお酒が揃うお店、伊丹にある“Weinhaus HINODE”さんのワイン会に参加させて頂きました。

テイスティングルームには、既にテーブルセッティングがなされてあります。

この日のメニューとワインリストはこんな感じです。

ワインが8種類と料理が4種類。
メニューを見ているとワクワクします。
さて、まずはメニューの一番上。
最初はドイツのスパークリングワイン、ゼクトをいただきます。
メニューには、“TrinkVergnügen”とドイツ語で書いてありますね。
Trinkは飲む。Vergnügenは喜びを意味するとのことで、飲む喜び!
いい響きですね!
では、1本目のワイン、
ドイツ、ナーエ(Nahe)のゼクト。

2008 Riesling Sekt brut ,Oberhausen
Klassische Flaschengarung Handgeruttelt
スパークリングワインを楽しむとき、私もそうなのですが、フルートタイプのグラスで飲むことが多いじゃないですか?
でも、このような大きなグラスにいれて飲む方が、香りの立ち方や味わいの広がり感が全然違うのです。
ワインに限らず、日本酒でもそうなのですが、飲むグラスによって、その味わいや印象はがらっと変わってきますよね。
以前飲んだことがある銘柄でも、その飲み方によって、全く別物になってしまうものですから、面白くってやめられません!
これが、“TrinkVergnügen”、飲む喜びってやつでしょうか!
そして、最初の料理。
鰹のたたき、新タマネギ+日ノ出特製ドレッシング仕立て。

ワインに鰹のたたき。
となればみなさん、どのようなワインを合わせてくると思いますか?
「こういう場合、スパークリングワインか、白ワインでしょ?」
ところが出てきたワインはこれです。

2009er Spätburgunder trocken
そう、赤ワイン。
へ!って感じでしょ?
このワインは、
ドイツのAhr(アール)のもの。Ahrは旧西ドイツ時代の首都、ボンの南に位置している街で、ワインの産地として大変人気のあるところだそうです。

そして、このワインの葡萄は、
シュペートブルグンダー“Spätburgunder”
シュペートブルグンダーは世界中の比較的寒冷な地域で栽培されている品種。
フランスのブルゴーニュではロマネ・コンティ等の高価なワインの原料になったり、シャンパン・発泡酒(スパークリングワイン)の主原料としても使用されます。フランスではピノ・ノワール(Pinot Noir)、イタリアではピノ・ネロ(Pinot Nero)と呼ばれていて、日本でも栽培されています。
そう、みなさんもよくご存じのピノですね。
でも、ブルゴーニュのピノとは明らかに味わいが違って面白かったですよ。

ワインって最初にグラスに入れたときと、後半では味わいや香りの広がりが変わるじゃないですか?
このワインの後半にでてくる、開いた味わいの中の少しの苦みが鰹のたたきの酸味と出会ったときの美味しさといったらもう・・・。
素晴らしかったですよ!
そして、次の料理はすずきのムニエル。
パリッと焼き上げられた皮の食感が心地良く、オリーブオイルの中のバルサミコ酢のアクセントが素晴らしい。
そして、これに合わせるのは白ワインが2種類。
ドイツのPfalz(ファルツ)のワイン。

2007 Deidesheimer Grainhubel Riesling “Grosses Gewächs”と、
ドイツのSaar(ザール)のワイン。

2003er Scharzhofberger “Pergentsknopp” Riesling
リースリングという葡萄の品種。
軽い甘口の白ワインを思い浮かべる方が多いと思います。
最初に口当たりは甘く感じるのですが、決して甘口のワインじゃないですね。
いうなれば、もっと複雑・・・というところでしょうか?
また、ワイン単体、そして、ムニエルを合わせたときのワインの味わいの変化がものすごく楽しかったですよ。
そして、次は垂直テイスティング。
(同じ銘柄のワインの生産年度が違うものを飲み比べようというもの。)
ワインは、オーストリアのWachau(ヴァッハウ)のもの。

Grüner Veltliner Smaragd, Loibner Ried Loibwnnerg2008及び、2006。
二年の違いがワインの違いにどう出るか、ちゃんとわかるのだろうか?
そんな不安はワインをいただいたら、すぐになくなりました。
ただの年月の差だけではないのでしょうね。
その葡萄の出来具合により、味わいが変わるのですね。
だから、2008ヴィンテージのワインをあと2年熟成させると、今のんだ2006年と同じような味わいになるのか?
その答えはおそらく、NO。
2年後、いや、もっと先には素晴らしいワインに変身しているかもしれませんね。
そして、これらのワインにはパスタを合わせます。

マッシュルームとシュリンプのクリームソースのパスタです。
クリームソースの濃厚さと、リースリングが美味く調和して、変化していくのを楽しむことが出来ました。
そして、肉料理。
豚ヒレ肉のローストです。
ソースは赤ワインを使ったソースでしょうか。
これには、このワインを合わせていただきます。
南アフリカのシラー。

Stellenbosch 2006 Syrah
味わいはシラーの濃厚な味わい。
口に含むと、深い味わいと心地良いタンニンが広がっていきます。
これを、豚ヒレ肉のローストと合わせてみましょう。

ソースをたっぷり絡めて、味わい、口の中でワインと合わせてみます。
「・・・!」
豚ヒレ肉の味わいに赤ワインベースのソースのさっぱりした酸味が良く合っています。
そこに、このワインのタンニンが合わさることによって、それは高貴な味わいに変化していくのです。
これは面白い!
最後にデザートとして。
ドイツ、Nahe(ナーエ)のワイン。

2008 Oberhauser Brucke Riesling Spätlese
いい感じの甘さです。
本当に、粋なデザートですね。
午後5:30から、10:00前までの約4時間半、ゆったりゆっくりと充実した時間を堪能させていただきました。
本当に素晴らしい時間でした。
でも、ここはレストランではなく、日ノ出さんのテイスティングルーム。
想像を2つも3つも超えた喜びを味わうことが出来ました。
【Weinhaus HINODE(ワインハウス 日ノ出)】
住所:伊丹市南野6丁目2-23 MAP
電話:072-770-0668
営業時間:11:00~23:00(テイスティングルームは要予約)
定休日:月曜日
お店のHPはコチラ
※定休日等、変更になっている場合がありますので、必ず事前に確認して下さい。

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素晴らしいお酒は、それ単体でも充分に美味しいです。
よく、酒のみの話をたとえるなら、升酒の角に塩をひとつまみ。
それだけで酒を飲みすすんでゆく。
そんな話聞いたことがありますよね。
あれは、せっかくの美味しい酒の味が邪魔されないように、塩だけで呑むって話だと思うのですが・・・。
でも、お酒単体で飲むよりも、料理を合わせることによって、
そのお酒の持っている実力が、それまでの何倍にも膨らむとしたら・・・。
それ、気になりませんか?
今回は日本酒じゃなくって、ワインの話です。
先日、素晴らしいワインを美味しい料理共に頂く機会がありました。
「何処のレストランで?」
レストランじゃなくって、酒屋さんのテイスティングルームで。
いえ、酒屋さんと表現するのは、ある意味間違っているかもしれません。

普通の酒屋さんのような商品は無かったりもします。
でも、普通の酒屋さんにはないお酒がたくさんあります。
ヨーロッパ諸国で売り切れてしまって、なかなか日本に入ってこない本物のワイン。
本物の日本酒を造る蔵の日本酒をプロデュースして、作るオリジナルの日本酒。
香りと味わいが全然違う本物ビール。
そんなワクワクするお酒が揃うお店、伊丹にある“Weinhaus HINODE”さんのワイン会に参加させて頂きました。

テイスティングルームには、既にテーブルセッティングがなされてあります。

この日のメニューとワインリストはこんな感じです。

ワインが8種類と料理が4種類。
メニューを見ているとワクワクします。
さて、まずはメニューの一番上。
最初はドイツのスパークリングワイン、ゼクトをいただきます。
メニューには、“TrinkVergnügen”とドイツ語で書いてありますね。
Trinkは飲む。Vergnügenは喜びを意味するとのことで、飲む喜び!
いい響きですね!
では、1本目のワイン、
ドイツ、ナーエ(Nahe)のゼクト。

2008 Riesling Sekt brut ,Oberhausen
Klassische Flaschengarung Handgeruttelt
スパークリングワインを楽しむとき、私もそうなのですが、フルートタイプのグラスで飲むことが多いじゃないですか?

でも、このような大きなグラスにいれて飲む方が、香りの立ち方や味わいの広がり感が全然違うのです。
ワインに限らず、日本酒でもそうなのですが、飲むグラスによって、その味わいや印象はがらっと変わってきますよね。
以前飲んだことがある銘柄でも、その飲み方によって、全く別物になってしまうものですから、面白くってやめられません!
これが、“TrinkVergnügen”、飲む喜びってやつでしょうか!
そして、最初の料理。
鰹のたたき、新タマネギ+日ノ出特製ドレッシング仕立て。

ワインに鰹のたたき。
となればみなさん、どのようなワインを合わせてくると思いますか?
「こういう場合、スパークリングワインか、白ワインでしょ?」
ところが出てきたワインはこれです。

2009er Spätburgunder trocken
そう、赤ワイン。
へ!って感じでしょ?
このワインは、
ドイツのAhr(アール)のもの。Ahrは旧西ドイツ時代の首都、ボンの南に位置している街で、ワインの産地として大変人気のあるところだそうです。

そして、このワインの葡萄は、
シュペートブルグンダー“Spätburgunder”
シュペートブルグンダーは世界中の比較的寒冷な地域で栽培されている品種。
フランスのブルゴーニュではロマネ・コンティ等の高価なワインの原料になったり、シャンパン・発泡酒(スパークリングワイン)の主原料としても使用されます。フランスではピノ・ノワール(Pinot Noir)、イタリアではピノ・ネロ(Pinot Nero)と呼ばれていて、日本でも栽培されています。
そう、みなさんもよくご存じのピノですね。
でも、ブルゴーニュのピノとは明らかに味わいが違って面白かったですよ。

ワインって最初にグラスに入れたときと、後半では味わいや香りの広がりが変わるじゃないですか?
このワインの後半にでてくる、開いた味わいの中の少しの苦みが鰹のたたきの酸味と出会ったときの美味しさといったらもう・・・。
素晴らしかったですよ!
そして、次の料理はすずきのムニエル。

パリッと焼き上げられた皮の食感が心地良く、オリーブオイルの中のバルサミコ酢のアクセントが素晴らしい。
そして、これに合わせるのは白ワインが2種類。
ドイツのPfalz(ファルツ)のワイン。

2007 Deidesheimer Grainhubel Riesling “Grosses Gewächs”と、
ドイツのSaar(ザール)のワイン。

2003er Scharzhofberger “Pergentsknopp” Riesling
リースリングという葡萄の品種。
軽い甘口の白ワインを思い浮かべる方が多いと思います。
最初に口当たりは甘く感じるのですが、決して甘口のワインじゃないですね。
いうなれば、もっと複雑・・・というところでしょうか?
また、ワイン単体、そして、ムニエルを合わせたときのワインの味わいの変化がものすごく楽しかったですよ。
そして、次は垂直テイスティング。
(同じ銘柄のワインの生産年度が違うものを飲み比べようというもの。)
ワインは、オーストリアのWachau(ヴァッハウ)のもの。

Grüner Veltliner Smaragd, Loibner Ried Loibwnnerg2008及び、2006。
二年の違いがワインの違いにどう出るか、ちゃんとわかるのだろうか?
そんな不安はワインをいただいたら、すぐになくなりました。
ただの年月の差だけではないのでしょうね。
その葡萄の出来具合により、味わいが変わるのですね。
だから、2008ヴィンテージのワインをあと2年熟成させると、今のんだ2006年と同じような味わいになるのか?
その答えはおそらく、NO。
2年後、いや、もっと先には素晴らしいワインに変身しているかもしれませんね。
そして、これらのワインにはパスタを合わせます。

マッシュルームとシュリンプのクリームソースのパスタです。
クリームソースの濃厚さと、リースリングが美味く調和して、変化していくのを楽しむことが出来ました。
そして、肉料理。
豚ヒレ肉のローストです。

ソースは赤ワインを使ったソースでしょうか。
これには、このワインを合わせていただきます。
南アフリカのシラー。

Stellenbosch 2006 Syrah
味わいはシラーの濃厚な味わい。
口に含むと、深い味わいと心地良いタンニンが広がっていきます。
これを、豚ヒレ肉のローストと合わせてみましょう。

ソースをたっぷり絡めて、味わい、口の中でワインと合わせてみます。
「・・・!」
豚ヒレ肉の味わいに赤ワインベースのソースのさっぱりした酸味が良く合っています。
そこに、このワインのタンニンが合わさることによって、それは高貴な味わいに変化していくのです。
これは面白い!
最後にデザートとして。
ドイツ、Nahe(ナーエ)のワイン。

2008 Oberhauser Brucke Riesling Spätlese
いい感じの甘さです。
本当に、粋なデザートですね。
午後5:30から、10:00前までの約4時間半、ゆったりゆっくりと充実した時間を堪能させていただきました。
本当に素晴らしい時間でした。
でも、ここはレストランではなく、日ノ出さんのテイスティングルーム。
想像を2つも3つも超えた喜びを味わうことが出来ました。
【Weinhaus HINODE(ワインハウス 日ノ出)】
住所:伊丹市南野6丁目2-23 MAP
電話:072-770-0668
営業時間:11:00~23:00(テイスティングルームは要予約)
定休日:月曜日
お店のHPはコチラ
※定休日等、変更になっている場合がありますので、必ず事前に確認して下さい。

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コメント
コメント一覧 (2)
喰らう悦び へへ。
これで
ドイツにも進出できます(笑)
ワインも楽しそうですねぇ
EssenVergnügen !
いい響きです!
ビールはもちろんのこと、ワインも美味い!
老後はドイツに行こうかと、半ば本気で思っています(^^;)
でも、大阪の人間くささも悪くないしなぁ・・・。
大阪とドイツの中間点(?)邯鄲で再見!(え、これも誰かのパクり?)