人通りが多くて、駅前で、道路に面した1階がベストで、入りやすければ、なお良い。
これ、流行っている飲食店の条件なのだとか。

何気なく歩いていて、ふと目に付き何となく入ってみる。
そんな感じでお店を見つけるにはそうかも知れません。

行ってみたくても予約が取れない、
お店がある場所も何だかわかりにくい、
時間が合えば行くのではなく、そこに行くことを主たる目的にして、
たとえわかりにくくても……

わざわざ行きたい店がある。
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札幌、狸小路近くにあるお店“鮨蔵”
こちらのお店のことを知ったのは、2018年の冬。
予約を取りたくても電話が繋がらない…
ダメ元で、雪の中をお店まで直接行ってみるも、もちろん予約満席で入ることは出来ない。

実際にお店を訪れることが出来たのはそれから1年後。
運良く電話が繋がり、予約することが出来た。
(現在は、予約方法も異なるようですが…)

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通りかかった時に偶然見つけて…
そんなシチュエーションはあり得ない。
お店の存在を知っていて、予約出来た人だけがたどり着ける空間がこの中にある。

初めて来たときは、真っ白な雪の中。
その時味わった『タチ』の感動的な美味しさは、一生忘れないかもしれない。

冬の『タチ』に対して、夏は『ふぐ』。
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この日のひと品目は、『函館のトラフグのたたきと雲丹』
冬の『タチ』に対してこちらは夏のスペシャリテ。
ふぐと雲丹、その味わいは濃淡。 それぞれ単体同士でも充分に味わい深い。

「混ぜて食べたほうが美味しいです。」 

おすすめに従って、よく混ぜてみる…
  凄い! 
一見、真逆と思われる味わいが、同じベクトルで合わさって調和してゆくのが素晴らしい。

『大沼のじゅんさいと鮑』
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これも夏の鮨ノ蔵の味わい。
大沼といえば、その向こうにそびえる「北海道駒ヶ岳」。
初めて北海道に来たとき、函館から乗り込んだ列車の車窓から見たときの感動は未だに色あせない。
大沼と聞けば、そんな光景を今でも思い出す。

『焼きニシン』
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数の子は食べたことがあっても、ニシンの身は食べたことがない。
そんな人も少なくないのでは?
寒い海域に生きる魚で、日本では青森県沖から北海道でしか捕れないのだとか。
そういう意味でも、新鮮で美味しいニシンをいただけるのは本当に嬉しい。

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しかも、極上の日本酒と一緒にいただけるとなると、飛行機でひとっ飛びしたくなる気持ちにもなる。
こちらのお酒「羽根屋」は、実際にANAの国際線ビジネスクラスで提供されたこともあるお酒。

「大人のかきぴーです。」
そう言いながら料理を差し出す店主井川さん。
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 『大人の牡蠣ピー』
牡蠣とピーマンで、牡蠣ピー。
ロゴがいいだけではなく、合わせて食べて本当に美味しいやつ。
こんな組み合わせはおそらく他では味わうことが出来ないかもしれない。

 『つぶ貝と薬味 ネギ、生姜、茗荷…』
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 ひとくち食べて思う…
これが、つぶ貝の甘みを引き出すということなのかと。
しかも、押し付けがましくなく、さりげなく。
福島県の酒、飛露喜と合わせると、より一層つぶ貝の旨味がせり出してくるように感じる。


『トラフグのほぐし身をほうれん草と削りたてのカツオで』
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 スペシャリテで生のふぐの味わい、今度は火を通したふぐの旨味を堪能する。
フグって、こんなにも変わる。
熱を通すと、旨味に膨らみが出る。
ふわっとさりげない削りたての鰹が良い仕事してます。

日本酒はお任せで。
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冷酒か常温を告げると、 その時に良い状態の酒を合わせて出していただける。
運が良ければ、滅多にお目にかかれないレアな酒に出会えるかもしれない。

『蒸したホヤと三つ葉の和えもの 山わさび』
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ホヤを蒸すことによって、美味しいとこだけをいただく。
山わさびに辛味がクセになってしまいそう。 

『なめこの汁 出汁はトラフグ』
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ふぐの旨味を存分に楽しむ。
夏の鮨ノ蔵の醍醐味のひとつなのかもしれない。

『数チー』
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数の子とチーズ。
でもそれだけじゃない、数チー。
2号店の「弐ノ蔵」でこれを食べて感動し、自作チャレンジした方もいるほど人気の逸品。
(自作出来たかどうかは未確認!) 

後半は、じっくりと鮨を愉しむ。 
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最初から旨味が強いものが出てきても口がついていかない。
そんなことを見越してか、『名物のイカ』の旨味が口の中で広がった瞬間に、完全に鮨モードに切り替わる。

そうなってくると『のどぐろ』が来ても、きっちりとその旨味を堪能することが出来る。
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もちろん、ただ良いものを切っただけではない。
そのものの旨味が存分に 引き出された状態でないと、ここでは鮨として提供されない。
熟成とはこういうものなのか…
じわじわと感じることが出来る一貫。
それは、じっくりと口の中で広がっていく。 

『カンパチのお腹』の部分の甘みが、シャリとあわさるとこんなにも凄い。
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 このとき、私には周りの会話は聞こえていなかったかもしれない。
それだけ鮨に集中してでも逃したくない繊細な旨味がある。
刺身ではなく鮨になってはじめて生まれる味わいが確実にある。

『境港のトロ』
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食べた瞬間に、口の中でパーティーがはじまる。
でも、とろける味わいだけではなくマグロの旨味をキッチリと感じることが出来る。 

   sushi
寝かせたり、脱水させたりしながらしっかりと旨味を出す。
どれもキッチリと旨味を乗せて提供される鮨の魅力に来る度に魅せられる。

旨味の重奏で〆る。
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旨味の濃淡の『ふぐと雲丹』にはじまり、
濃厚な旨味が重なる『ウニトロ』で〆る。  

鮨ノ蔵、3度めの夏。
来る度に新しい発見があるからやめられない。
今度はまた、真っ白な季節に「あのスペシャリテ」で。




【鮨蔵】
住 所:札幌市中央区南2条西4 乙井ビル B1F    MAP
電 話:080-3296-0202
営業時間:18:00〜 20:30〜 の完全2部制。
煙 草:完全禁煙
定休日:日曜日
駐車場:なし(お店の近くにコインパーキング有り)




※定休日等、変更になっている場合がありますので、必ず事前に確認してください。


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