まさか、あの店が閉店⁉
通っていた店が閉店してしまうのは悲しいことだ。
もっと行っておけばよかった!
最後に食べておきたい…

閉店まであと◯日。
そんなカウントダウンがはじまれば、連日行列が絶えなくなる。

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閉店まであと15ヶ月 2025年閉店予定

そんな店があると友人が教えてくれた。
しかも、その店で提供されるのは『欧風ビーフカレー』。
しかも、1日2組限定予約だと言う。

何故、2025年に閉店するのか⁉
それは、店主が75歳の誕生日を迎える年がそうだから。
75歳で引退すると決めているというのだ。   

そんな店があるのは…
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東海道線に乗って、小田原方面へ。
新幹線で行けば一瞬で到着するのだが、在来線のグリーン車に乗ってゆったり旅気分を味わうのも良い。
小田原を過ぎて一駅…

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早川駅が最寄り駅となる。

早川といえば、干物や海鮮が美味しいところでは…
その通り。
早川漁港から近く、付近には海鮮料理の店や、かまぼこ、干物の店がいくつもある。
でも、この日の目的は海鮮丼でも干物定食でもなくカレー。
本当にこんな場所にカレーの店があるのか⁉
そう思いながら、小田原方面へ3〜4分歩けば目的地に到着。

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ここが今回の目的地である、
“花ライブラリー”だ。
昔は大きな看板も出していたらしいが、今は小さくカレーと書かれて…
いや、よく見れば「やわらか煮込み カレー 贅沢ビーフ 欧風カレー」と書かれてある。

『1日2組限定』の表記は変わらずに…
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お知らせ カレーは年内12月で終わります

え…滑り込みセーフじゃないか⁉
閉店カウントダウンと言っても、まだ少し余裕があるし…
そう思っていたけれど、予約してきてよかった。
でも、『1日2組限定』とメニューの種類は変わっていない。

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基本、1日2組予約限定なのだが、運が良ければ「本日フリーOK」の看板も出る。
これが出ていれば、予約なしでも入店可能だそう。

扉を開ければ、白いシャツと黒いベストにボウタイを締めた店主が迎え入れてくれる。
74歳…たしかにそんな感じではあるが、ピシッとしていて格好良い店主。
老後の趣味でカレーを…と言う感じではなく、その姿はプロフェッショナルそのものだ。
そして名前を告げると、カウンター席の1つを示し「どうぞ、お座り下さい」と案内してくれた。

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「予約席」と書かれたプレートと、手書きで名前と電話番号が書かれたもの。
ここが私の席だとスグに分かった。

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店内はゆったりとしていて、カウンター席が5席。
そして、店内の壁には写真が飾ってあり、隣の部屋はアトリエになっているようだ…
というのも、店主は元海上自衛隊の軍事カメラマンだったという経歴を持つ。

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メニューは、牛肉を赤ワインで煮込んだ『欧風ビーフカレー』と『ビーフシチュー&ライス』。
予約の電話をしたときに『ビーフカレー』をお願いしておいたので、特に注文することない。
黙って待っていれば大丈夫だ。

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最初にスープが提供される。
この日のスープは玉子と野菜のスープ。
空腹にいきなりカレーではなく、温かいスープで体を整えてから、という心遣いを感じる。
カレーショップというよりも、ここは立派なレストランだ。

肉が凄い!
 まるでステーキのようなビーフカレー。

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出てきた瞬間、「あれ、間違ってビーフシチューが出てきた?」
そう思ってしまうほどに存在感のある肉が出てきた。
でも次の瞬間…

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「はいこれ、カレーのルー。 好きなだけかけて食べてくださいね。」
と、カレーポットに入ったカレールーが出てきた。
嬉しいことにたっぷりと。

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ステーキのような肉とたっぷりのカレー。
人参、じゃがいも、ブロッコリーの温野菜とトマトが添えられていて、見た目にもかなり美しい。
「え、カレーに2,000円も出すのですか?」
そんな声も少し頂いたが、これを見せればそんな事を言う人はきっといないと思われる。

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カレーポットに入ったカレーを少しごはんの上に掛けてみる。
全部掛けたほうがカレーライスっぽくはなるのだろうが、このカレーの美しさがそれを許さない。
食べる分だけカレーをご飯に掛けながら食べ進めていく…
それが欧風カレーの流儀だ…なんて、勝手に思いながら食べることにしよう! 
   
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さぞ、まったりと濃厚…と思っていたけれど、最初の口当たりはサッパリとしている。
口の中で味わっていくと、素材の旨味が広がっていき、さらさらと緩やかに消えていく。
そして気がつけばもうひとくち食べたくなっている。
想像していた欧風カレーとは違う味わいで、これはちょっと夢中にさせられる味わいだ。


口の中で優しく解ける、
    肉の柔らかさは想像以上!

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ナイフとフォークがいらないのは想定内、でも食べた瞬間の感動は想像以上!
肉はステーキのように大きくて形が整っているのに、口の中にいれた瞬間にウソのように優しく解ける。
「えっ…」と思わず厨房にいる店主の顔を見てしまったほどなのだ。

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柔らかく濃厚な旨味の肉とカレールーと合わさった時の味わいは本当に素晴らしい。
思わず「うわぁ…こんな感じになるんだ!」と小声で囁いてしまったほどなのだ。
この柔らかい肉と芳醇なカレーのマリアージュ。
これが食べたいがために新幹線に乗ってくる人もいるという。
カレーの味わいはもちろん、店主の持つ雰囲気をも一緒に楽しみたいと言う人も少なくないと思う。

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食後に出していただいた「ぶどうのシャーベット」。
店主がぶどうだけを絞り、作ったものだという。
口の中で溶けて、葡萄の香りと甘みが広がる。

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手作りのデザートプリンも優しい味わいで、コーヒーと一緒に楽しむことをオススメする。
カレーの余韻、店内の雰囲気とともに店主と話す時間を提供してくれるだろう。

ふと、厨房の中を見れば店主はフライパンで何かを炒めている。
聞けば、カレーを仕込むときの牛すじ肉だと言う。

「今日は大変な日なのですよ、今からフォンドボーを仕込みますから」

そう言って、今からオーブンに入れる牛の骨を見せてくれた。
それを焼いて旨味を出し、その後半日以上煮込んでいく必要があるのだそうだ。

カレーの提供は12月で終わるけれど、来年1月からは、体力が続く限りカフェとして営業していきたいのだとか。
そしてビーフシチューは予約があれば仕込んで提供する予定だそう。

『欧風ビーフカレー』、是非12月までに予約して食べてみて下さい。
カレーの味わいはもちろん、肉の柔らかさに驚くと思いますよ。





【花ライブラリー】
住 所:神奈川県小田原市早川1−1−21 早川リバーサイドマンション 1F    MAP
電 話:0465-23-3773
営業時間:12:00〜20:00 
煙 草:禁煙
定休日:月曜日
駐車場:あり(3台分)



※定休日等、変更になっている場合がありますので、必ず事前に確認してください。


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